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2009年12月 アーカイブ

2009年12月11日

私たち自身が、人や社会に役立つ大人へ…

上野通子のちょっとからくちTALK
私たち自身が、人や社会に役立つ大人へ…

 前回は、「つ」の付く年齢、9歳までしっかり子育てをしたら、あとは「夫婦の時間を大切にしながら、自分のステップアップに時間を割きましょう」と書きました。
 子どもたちは親の姿をしっかり見ています。目的意識を持ってイキイキと生きる親を見て育つ子どもは、大人への憧れや夢や希望も持てるのではないでしょうか。
 「苦しいこともいっぱいあるけど、やっぱり人生は楽しい」と、私たちもおおらかに笑って人生を楽しみたいものです。

「自分に受けた恩恵は、余裕ができたら社会に返す」

 以前イギリスに住んでいたとき、こんなことがありました。
 私たちが住んでいた家の隣のご主人が、50歳で仕事を辞めてしまいました。イギリスは当時、55歳で仕事を退職し後は年金暮らしをするとは聞いていましたが、でもそのご主人は5年も早く退職してしまいました。
 私は、こんなに若いうちに辞めたのでは、毎日が退屈だろうと、人ごとながら心配していました。ところがご主人は、退職した次の日から毎日出かけていたのです。実は彼は次の日から、セカンドハンドショップ(リサイクルショップ)で働いてました。
 そこは、いらなくなった物を寄付してもらいそれを売って、アフリカやカンボジアの難民などへ寄付することが目的のお店です。もちろんそこで働く人は無償です。
 私は、「まだ若いのに、どうして?」と不思議でなりませんでした。
 「ある程度生活できるお金ができたので、仕事を辞めました。これからは国のために、そして困っている人のために、少しでも役に立つことをしていきます」と話していました。私たちは生きる権利ばかりを主張して、生きる義務や責任を忘れたり、人にやってもらうのが当たり前と思ってしまいがちですが、隣のご主人の考えは、『人は一人では生きていけない。多くの人に助けられてこれまで生きてきたのだから、自分に余裕ができたのなら、人や社会のために自分でできることをやる』ということのようでした。子どもたちは、そういう大人を誇りとして育ちます。いつかは自分も、国や社会の役に立つ人間になれると思って育つので、当たり前にボランティアができるのでしょう。

 イギリスでは、1年くらい社会で働いてお金を貯めてから、大学に入る学生が多くいます。そういう人は目的意識をしっかり持っています。日本の、今の大学生はどうでしょうか。“自分で稼いで”とまでは言いませんが、せめて親に感謝する気持ちは持っていて欲しいものです。『子どもは親の背中を見て育つ』。その通りですね。

2009年12月18日

第8回 ながびく咳

第8回
ながびく咳

 子どもには、咳(せき)を症状とする病気は多数あります。「ゼーゼー」をともなった咳も多くありますが、ここでは、「ゼーゼー」のないものについて述べます。発熱もなく2週間以上続く咳についてですが、多いのは副鼻腔炎と心因性の咳です。

[ 副鼻腔炎に伴う咳 ]
 就寝後まもなくや、早朝、起床時に多く認められ、湿ったような咳をする。診断時に、喉の奥に、鼻から下がっている痰を認めれば可能性が高い。副鼻腔炎はX線検査などで診断がつきます。治療は、耳鼻科の先生に相談して、症状に応じた治療が必要です。

[ 心因性の咳 ]
 聞いていて、喉の痛くなるような咳です。主に乾いたような、連続して出る咳のことが多い。特徴的なことは、熟睡すると咳込みが止まる。しばしば、咳喘息(実際は小児ではまれ)と言われて来院する患者さんがいますが、喘息の場合は眠っても改善しないことが特徴です。また、熱中しているときは少なくなります。検査でも異常ないと言われたときは、この病気を疑ってみましょう。

[ 百日咳 ]
 2歳以下の典型的な場合は、顔色が悪くなったりし、1週間以内に診断されます。しかし、現在は、百日咳にかかる人は、平均年齢が20歳です。年長児で、発熱がなく2週間以上の場合は疑ってみる必要があります。

[ 咳喘息 ]
 原因は、クーラー、家のほこり、ダニ、花粉、塵の吸入等。アレルギーの原因を特定することは困難。こまめな掃除を。診断は非常に難しく、症状から咳喘息を疑い、治療で良くなれば咳喘息と診断する場合がほとんど。症状は㈰ほかに原因となる病気がないのに、咳が3週間以上続く。㈪かぜの後に続いておこることが多い。㈫ゼーゼー、ヒューヒューや呼吸困難はない。㈬痰はでない。㈭咳は夜間から明け方に多い。㈮冷たい空気、タバコの煙、会話、運動などで咳こみやすい。㈯かぜ薬や咳止めが効かない。治療は吸入ステロイド薬、気管支拡張薬・抗アレルギー薬が有効。
 最後に、頻度が多いものを述べましたが、ながびく咳には、多くの原因があることを知り、より重くなっていくような場合は確実な診断が必要となります。

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