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不登校のお子さんは、あわてずじっくり

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桃井真里子のちょっとからくちTALK
不登校のお子さんは、あわてずじっくり

 年長の子どもたちの話をしたいと思います。不登校で受診する中学生、高校生がたくさんいます。新しい環境に変わったとたんになんとなく、不登校になる例が多いのです。
 親はあわてます。せっかく受験校に入学したのに、これまでいい子で問題なかったのに…と、一体どうしたら良いのか、親だって分かりません。父親はしかるし、母親はおろおろするし、で、子どもだって一体どうしたいのか分からないのに、親があわてるので余計に閉じこもってしまいます。子どもが一番苦労しているのです。親はあわてないでください。

子どもたちは
必ず自分の足で立ち上がり、歩き出します

 受診後、よく聞いてみると、小学校時代だって決して学校は好ましい場所ではなかったのです。それでもまだ、なんとなく我慢しながら登校していたのですが、受験が終わってほっとしてみると、新しい環境が自分には異世界のように思えてどうしても行けない状況になるのです。
 思春期は社会性に係わる脳機能が急速に変化する時期で、脳の中で急激な変化が生じます。その変化と環境の大きな変化が重なって、これまで耐えてきたことが急に耐えられなくなるのです。外出はしにくいし、親には顔を合わせればいろいろ言われるし、部屋に閉じこもるしかない、という状態です。

 家庭内で対応するのはまず困難ですので、ベテランの小児科医か小児神経専門医、または小児精神科医を受診してください。抗うつ薬を必要とする子どももいますが、子どもたちは必ず、自分の足で立ち上がり、自分の方向に向かって歩き出します。
 この説明を最初にすると、どの親も半信半疑です。すぐに学校に行く特効薬を求めます。
 急がないでください。子どもは時間をかけていろいろ経験して成長するほど、将来の力になるのです。温室促成栽培は人間にはいけません。自分の方向が、親の希望と大きく異なることもしばしばです。
 学校名などは、自分の心の中の思い出であれば良く、外に向かって言うほどのものではないと言ってやってください。それが子どもの将来を力強くつくり出します。
 この時期を抜ければ、子どもは一段と強くなります。つらさを知った分だけ、他人への理解も深まります。
 親は我慢して見守る、それが一番の仕事です。通り抜けた後に、我慢して見守ってくれていた親への信頼度は、ぐっと増してくるものです。