« 2008年06月 | メイン | 2008年08月 »

2008年07月 アーカイブ

2008年07月25日

その月経痛、耐えているだけで大丈夫ですか?

今月から保険に適応する低容量ピルが発売に
その月経痛、耐えているだけで大丈夫ですか?
 女性の体の悩みとして、多く挙げられるものの一つに月経があります。月経痛、イライラ、吹き出物などに、うんざりしている人も多いのでは。今回は月経痛の原因や、月経痛に隠れている子宮内膜症について、宇都宮市大寛町のうえの医院院長・上野裕さんに伺いました。
 初潮から月経痛(腹痛・腰痛)に悩まされている若年者の場合、子宮頚管が硬く狭いせいで月経血を子宮内から排出しにくいことが、原因の大半であると考えてよいでしょう。さらには、月経が始まったことに対する不安や、月経についての古くからの?ケガレ観?の悪影響が、思春期女性の痛みを増すように、私は感じます。
 このタイプの痛みには、漢方製剤や心理的カウンセリングが効果的です。また、妊娠・出産を経験すると症状は軽くなります。
■不妊症の原因にもなる子宮内膜症
 一方、年齢を重ねるに従って痛みが発生・増強する場合もあります。主たる原因は子宮内膜症です。子宮内面だけに存在しているはずの内膜組織が、骨盤内に進出・増殖していく疾患です。月経時の進出内膜出血による周辺臓器との癒着・部分的腫脹(卵巣チョコレートのう胞など)、進出内膜の脱落に由来する激しい痛みが主な症状です。
 この疾患は腫瘍ではなく、悪性化する例はごく希ですが、耐え難い痛みで女性を苦しめるだけではなく、前述した癒着が不妊症の原因になる場合があります。
 根本的治療法は、排卵・月経を止めることです。閉経が近い方には、人工的に閉経状態にする薬剤療法が勧められます。順調に排卵が続いている方には、ピルを用いて一定期間の無排卵をもたらす方法を選択する医師が多いようです。
 副作用を少なくする観点からすると、含有ホルモン量のより少ないピル(低容量ピル)を使用したいのですが、この6月までは低容量ピルには保険適応がありませんでした。けれども今月から、内膜症への保険適応のある低容量ピルが発売となり、ピル治療の安全性が高まりました。
 毎月繰り返される激しい痛みの影響は心にも及び、月経が近づくと不安・イライラ・憂うつ感が強まって、身体的な原因が主体である月経前の不快症状を、より深刻化させることもあります。我慢をせず、信頼できる専門医を受診してみてください。

About 2008年07月

2008年07月にブログ「コラム」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2008年06月です。

次のアーカイブは2008年08月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35