カウンセリングにどんなことを期待しますか?
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以前から、このコラムで心の病の治療法として出てきた“カウンセリング”。どんなことをするのか、どれほど効果があるのかは、あまり知る機会がなかったのではないでしょうか。宇都宮市大寛町のうえの医院院長・上野裕さんに“カウンセリング”について伺いました。 「私はカウンセリングを期待して心療内科に来たのに、全くやってくれず、ガッカリした」と、ときどき言われます。患者さん側と医師側の、カウンセリングに対する思いの違いから発生するひとコマです。 両者の違いは、あたかも世間に言う“占い”と、中国の“易経”の差のように思えます。占い師が相談者の未来を条件付きで規定する占いは、いわば他力本願です。易経は、その時点での相談者の傾向を暗示し、それをもとに自らが未来を選択するのです。 多くの患者さんが期待するカウンセリングは占いと似ています。静かな部屋内のゆったりとしたイスに座って、自分の過去から現在までを語り、それをもとに医師は心につきまとうストレスをあぶり出し、しかるべき方法でストレスを消し去る。あるいは、心に不調が生じやすい性格を変えてくれる│という課程を心療内科の診察だと考え、カウンセリングと感じているようです。 ■ 心を開放する魔法ではありません 一方、医師がカウンセリングという言葉を使う場合、一つは治療を進める上での方針を決める際に患者さんと相談することを、もう一つは精神療法の一部を指します。しかしそれは、多くの方が期待しているような一瞬にして心を開放する魔法ではありません。心の不調の源が、正しくない認知性にあればそれを修正する、対人関係のつたなさにあるならばそれがうまくなるようなプログラムを提供する。そこからは、患者さんの行動が主となります。自らが主体とならねば成果は期待できません。 ほかにも、同様の苦しみを持つ複数の患者さんがお互いの体験などを語り合う“グループ診療”や、患者さんの語りを共感しながら傾聴することを主とするカウンセリングもあります。 医師が誠意をもって患者さんの話を聞くことこそ、心の診療のアルファ(最初)であり、オメガ(最後)であることは永遠の真実です。心の不調に悩んでいる方は心の医師を訪れ、語り合っていただきたいと思います。 |














